ロシアが欧米の武器輸送路への攻撃強化か プーチン氏「武器供給停止」要求

3日、ウクライナ西部リビウで確認された黒煙(共同)
3日、ウクライナ西部リビウで確認された黒煙(共同)

【パリ=三井美奈】ウクライナの国営鉄道企業は3日、同国中部や西部で計6カ所の鉄道施設がロシア軍のミサイル攻撃を受けたと発表した。鉄道施設への攻撃をめぐっては、露国防省が先月25日にも、中部と西部の変電所など6カ所をミサイルで破壊したと発表していた。米欧側がウクライナに供与した武器や装備品の輸送ルートへの打撃が、ロシアの思惑とみられる。

ロイター通信によると、東部ドネツク州知事は3日、露軍の攻撃による州内の民間人の死者数が21人、負傷者が27人にのぼったと明らかにした。ドネツク州では同日、燃料のコークス工場が露軍の砲撃を受け、少なくとも10人が死亡、15人が負傷した。

西部リビウ州では3日、3カ所の変電所がミサイル攻撃を受けて損壊し、リビウ市内の一部が停電した。リビウはポーランド国境に近く、東部などの激戦地から多数の住民が避難してきている。ミサイル攻撃は西部ザカルパッチャ州、中部キロボフラード州などでも行われ、死傷者が出た。

ゼレンスキー大統領はビデオメッセージで、露軍が包囲攻撃を続ける東部マリウポリの製鉄所やその周辺地域から脱出し、3日に南部ザポロジエに到着した市民らが計156人に達したと表明した。

プーチン露大統領は3日、フランスのマクロン大統領と電話会談を行い、「西側はウクライナ政府に適切な影響力を行使し、武器供与も停止することで、この残虐行為を止めることができる」と発言し、欧米諸国によるウクライナへの軍事支援強化の動きを強く牽制(けんせい)した。

仏大統領府によると、マクロン氏は、露軍の侵攻によりウクライナの穀物が輸出できなくなっている問題で、国際機関と連携し、黒海経由で輸出再開を目指す意向を伝えた。東部マリウポリの状況に懸念を示し、和平への交渉を促した。

露メディアによるとプーチン氏は、ウクライナの穀物輸出について「西側の制裁で問題が深刻化している」と述べ、欧米に責任があるとの考えを強調した。

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