高齢者を生きたまま葬儀業者に引き渡し 上海の老人ホーム、批判殺到

憩いの広場で警戒する警察官ら=4月30日、中国上海市(共同)
憩いの広場で警戒する警察官ら=4月30日、中国上海市(共同)

【北京=三塚聖平】新型コロナウイルスの感染拡大を受けてロックダウン(都市封鎖)が続く中国上海市で3日までに、老人ホームで高齢者が生きたまま葬儀業者に引き渡される事態が起きた。業者側が気が付いて事なきを得たが、生きたまま火葬される恐れがあったとして、中国の交流サイト(SNS)では「責任は重大だ」などと批判が相次いでいる。

中国メディアによると、上海市普陀区にある老人ホームで、死亡したと判断された高齢者が袋に入れられて葬儀業者に引き渡された。SNSに投稿された動画では、葬儀業者とみられる防護服姿の人が袋を開けて「生きているぞ!」と声を上げる様子がみられた。高齢者はその後、病院に運ばれて状態は安定しているという。

SNSには「極めて悪質だ。徹底的な調査が必要だ」などと相次いで批判が投稿された。封鎖下の上海では食料不足などの混乱が伝えられており、住民の不満も高まっている。地元当局は2日、老人ホームの院長や区の担当幹部らを免職処分にしたと発表した。

国家衛生健康委員会は3日、上海で2日に感染者20人の死亡が確認されたと発表した。3月下旬の封鎖開始後に上海で報告された死者は計474人となった。

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