主要企業アンケート

中国事業見直しの動き 対露制裁の波及警戒

ロシアがウクライナへの侵攻を始めて以降、日本企業の一部に中国事業を見直す動きがあることが3日、産経新聞の主要企業アンケートで明らかになった。中国ビジネスを「積極的に展開したい」「これまで通り続けたい」とする企業が減少した。中国は侵攻を非難せず、国連安全保障理事会の決議でもロシア寄りの姿勢をとっている。対露経済制裁の「抜け穴」となる懸念から、米国などの制裁の矛先が中国に向かうとの見方もあり、日本企業の警戒感が高まったとみられる。

アンケートは4月上旬から中旬にかけて実施し、119社から回答を得た。中国での事業方針を尋ねたところ、半数以上の70社(58・8%)が「これまで通りビジネスを続けたい」と回答。巨大市場や豊富な労働力を抱える中国での事業を重視する企業が多かった。

ただ、118社が回答した昨年末の前回アンケートとの比較では、「これまで通り続けたい」とした企業が8社減少。「これまでよりも積極的に展開したい」とした企業も5社から2社に減り、中国事業に慎重な姿勢に転じる企業が出始めた。「その他」や「無回答」とした企業の中からも「政府、G7(先進7カ国)の対中スタンスは注視していく」(サービス業)、「状況を注視の上、必要に応じて決定を下していく」(製造業)などのコメントがあり、ウクライナ情勢に絡む中国の地政学リスクへの警戒がうかがえた。

さらに、中国に関しては新型コロナウイルス感染拡大を徹底して押さえ込む「ゼロコロナ政策」や、新疆(しんきょう)ウイグル自治区での強制労働など人権問題のリスクを懸念する声もあった。

一方、ウクライナ侵攻に伴う経営の影響については「影響が出ている」、「今後出てくることが予想される」との回答が計82社(68・9%)に上り、このうち10社は事業に「重大な支障をきたしている」とした。

具体的には原油高や資源高を挙げた企業が約5割と最も多く、対露経済制裁やサプライチェーン(供給網)への影響で部品などの納入が滞っている企業も約2割あった。

 


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