米最高裁、中絶合憲判例を見直しか 草案流出、政治対立激化も

米最高裁(ロイター)
米最高裁(ロイター)

【ワシントン=大内清】米政治専門紙ポリティコ(電子版)は2日、連邦最高裁が、人工妊娠中絶を合憲とした1973年の最高裁判例を覆し、中絶を認めるかどうかの判断は各州に委ねるべきだとする多数派意見をまとめたを報じた。同紙が意見書草案を入手した。米国では中絶を選択する権利をめぐって保守層とリベラル層が激しく争っており、実際に判例が見直されれば、11月の中間選挙に向けた政治対立がさらに深まるのは必至だ。

米国では「ロー対ウェード」と呼ばれる73年の判例で中絶が合憲化されたが、主に共和党が優勢な南部諸州などで、立法や司法闘争を通じて同判例の無効化を目指す動きが続いてきた。

ポリティコによると、今回は南部ミシシッピ州での中絶制限をめぐる訴訟に関する最高裁内部の表決で、判事9人のうち保守派5人が判例の無効化に賛成、リベラル派3人が反対した。保守派ながらしばしばリベラル寄りの立場をとるロバーツ長官の判断は不明という。

裁判の判決内容に関する文書が事前に流出するのは極めて異例。実際の判決は約2カ月後と見込まれており、その間に賛否の票数が変化する可能性もあるとしている。

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