日タイ首脳、防衛装備協定に署名

署名式を終え、拍手する岸田首相(左)とタイのプラユット首相=2日、バンコク(代表撮影・共同)
署名式を終え、拍手する岸田首相(左)とタイのプラユット首相=2日、バンコク(代表撮影・共同)

【バンコク=杉本康士】タイを訪問中の岸田文雄首相は2日、タイのプラユット首相と会談した。会談後、両政府は日本からの防衛装備輸出に向けた「防衛装備品・技術移転協定」の締結で合意し、署名した。両首脳はロシアによるウクライナ侵攻について、領土一体性の侵害や、大量破壊兵器使用や威嚇に反対することで一致した。タイの新型コロナウイルス対策として、500億円の円借款による財政支援も決めた。

首相は会談後の共同記者発表で、防衛装備協定について「安全保障協力の拡大に向けた大きな一歩だ。具体的な移転案件の協議を進めていく」と説明。プラユット氏も「タイの防衛産業に対する日本からの投資の後押しにもつながる」と述べた。

ウクライナ情勢に関し、プラユット氏はウクライナや周辺国に人道支援を行う考えを表明。首相はこれを評価し、連携することを確認した。ただ、プラユット氏はロシアを名指しして批判することは避けた。タイはアジア太平洋経済協力会議(APEC)の今年の議長国。11月に開催される首脳会議でのロシアへの対応も協議し、日本とタイで緊密に連携することで一致した。

両首脳は会談で、外交ルートを通じた手続きをとることなく直接相手国の警察に資料提供などを要請できるようにする刑事共助条約の正式交渉開始でも合意した。首相はプラユット氏主催の夕食会の後、次の訪問地・イタリアに向かう。

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