五輪銀、Wリーグ2連覇を花道に バスケ女子の三好南穂、シューター人生に幕

【トヨタ自動車ー富士通】2連覇を決め、表彰式でトロフィーを掲げるトヨタ自動車の三好南穂(中央)©Wリーグ
【トヨタ自動車ー富士通】2連覇を決め、表彰式でトロフィーを掲げるトヨタ自動車の三好南穂(中央)©Wリーグ

バスケットボール女子日本代表として五輪2大会に出場した三好南穂が、所属するトヨタ自動車をWリーグ2連覇に導いた2021~22年シーズンを最後に現役を引退した。身長167センチと小柄ながら、3点シュートを武器に代表でも長く活躍し、東京五輪で銀メダルを獲得した28歳。けがと闘う中、「苦しいより、楽しいと思って終わりたい」と誓って臨んだ最後のWリーグでは初のベスト5にも選ばれ、鮮烈な印象を残したままコートを去る。

4月17日、Wリーグ史上最多となる7151人が詰めかけた東京・国立代々木競技場。富士通とのプレーオフ決勝第1戦を制したトヨタ自動車が2連覇に王手をかけて臨んだ第2戦で、現役最終戦となった三好は圧倒的な存在感を見せた。

【トヨタ自動車―富士通】第4クオーター、シュートを放つトヨタ自動車・三好=東京・国立代々木競技場
【トヨタ自動車―富士通】第4クオーター、シュートを放つトヨタ自動車・三好=東京・国立代々木競技場

第2クオーター、残り3分を切ったところで得意の3点シュートを決めると、続けざまに富士通の司令塔・町田のシュートをブロック。すかさず逆襲に転じ、河村のシュートをアシストした。その直後には富士通のオコエに立ちふさがって3つ目のファウルを誘い、身長182センチのキープレーヤーをベンチに下げざるをえない状況に追いやった。

濃密な1分強の「三好劇場」で流れを決定づけ、チームを2連覇に導いた背番号12。優勝会見ではプレーオフMVPに選ばれた山本麻衣ら若手をたたえ、「心おきなくみんなに任せられる。成長していくカルチャーがこのチームにはある」と満足げに話した。

同21日にはオンラインで引退会見を実施。両ひざの状態が思わしくなく、20~21年シーズン終了後の引退も選択肢にあったと明かした。1年延期された東京五輪を目指して現役を続行。最終選考の場となった昨年6月のポルトガルとの強化試合では3試合中2試合でチーム最多得点を挙げ、16年リオデジャネイロ五輪に続く代表入りを果たし、日本バスケット初の五輪メダル獲得に貢献した。

Wリーグのプレーオフを控えた今年3月に今季限りで現役を退くと発表。シーズン前には意思を固めていたが、「変に気を使わせたくない」とチームメートには伝えず、発表の2日前のミーティングで初めて告げたという。シーズン中の引退表明は日本の女子バスケ界ではあまり例がなかったが、「五輪で銀メダルを取らせてもらい、注目してもらった。みなさんに感謝の気持ちを伝えることがやるべきことかなと思った」。名前入りのタオルや「お疲れさま」と書かれたボードを手にプレーオフに来場したファンの姿を見て「先に発表してよかった」と三好。プロ野球やサッカーJリーグなどでは近年定着したスタイルをWリーグに持ち込む役割も果たした。

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