「道の駅あがのを目的地に」 公募で駅長に選ばれた主婦

「道の駅あがの」駅長の坂井文さん=新潟県阿賀野市(本田賢一撮影)
「道の駅あがの」駅長の坂井文さん=新潟県阿賀野市(本田賢一撮影)

新潟県阿賀野市 坂井文さん(34)

新潟県阿賀野市の国道49号沿いに今年夏ごろ開業予定の「道の駅あがの」。地域活性化の拠点として期待されるこの施設の駅長を公募したところ、全国から21人の応募があり、地元の主婦、坂井文さん(34)が選ばれた。坂井さんに開業に向けた思いや家庭との両立について聞いた。(本田賢一)

駅長に応募するきっかけは、2年前、都市と農村の人たちの交流事業を行っているNPO法人「食農ネットささかみ」(阿賀野市)で働き始めたことでした。NPO法人では、首都圏を中心にした生活協同組合と一緒になり、首都圏の消費者と市内の生産者(農家)との交流会などを開催。私は企画営業担当として会を運営していました。

交流会を通じて地元で頑張っている農家と接し、多くの交流会参加者から「阿賀野はいい街ですね」と言っていただくうちに、食などのこの街の良さをもっと多くの人に知ってもらいたいという思いが強くなっていきました。そんな折、地元に新設される「道の駅」で駅長を募集していることを知り、応募しました。

選考は、面接と、どのような道の駅にしたいかのプレゼンテーション(提案)により行われました。私は緊張でうまく説明できず、選ばれる自信はありませんでした。それだけに電話で「駅長をやっていただくことになりました」と告げられたときは涙が出てきました。今は開業に向け準備に追われる日々です。

「道の駅あがの」では食に焦点を当て、新鮮な地元農産物の直売所が目玉の一つになっています。すでに地元農家による出荷者組合を結成し、現在、年間販売スケジュールを詰めているところです。また、米価の下落で枝豆など園芸作物に進出する稲作農家もありますので、道の駅がその販路になればと考えています。

このほか、特産品の販売コーナーやカフェ・レストランなどが設けられます。周辺には、遊具を備えた広大な芝生広場が設けられます。子育て世代が楽しめるエリアにし、道の駅がどこかに行く途中に立ち寄る場所ではなく、目的地になれるよう工夫したい。

主人と長男の3人暮らしで家庭と駅長の両立は大変ですが、主人が応援してくれます。子供が体調を崩したとき、会社を休んで面倒をみてくれることもありますし、子供の宿題もみてくれます。子供が学校で先生に「ママは駅長なんだよ」といっていると聞き、頑張らなくては思っています。

坂井文(さかい・あや)】 昭和62年7月、新潟県阿賀野市出身。夫、小学5年の長男と3人暮らし。生活協同組合「パルシステム新潟ときめき」(新潟市)やNPO法人「食農ネットささかみ」(阿賀野市)に職員として勤務。昨年4月から現職。

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