京都市上京区の日蓮宗本山・立本寺(りゅうほんじ)から昨年6月に仏像「月天子(がってんじ)」が盗まれた事件で、オークションサイト「ヤフオク!」で出品された月天子とみられる仏像に十数万円の値が付けられていたことが2日、京都府警などへの取材でわかった。府警上京署が窃盗事件として捜査しており、詳しい経緯を調べている。
同署などによると、仏像は1日午後、大分県由布市の古物商から出品された。最高額で十数万円ほどの値がつけられたが、2日に取り消されたとみられる。
1日夕から夜にかけてサイトを見た人から、同署に「盗まれた月天子ではないか」との情報提供が複数件寄せられていた。
月天子は高さ約50センチの木造の仏像で、寺の建物が現在の位置に再建された1708年ごろより前からあったという。昨年6月7日朝、寺側が安置されていた刹堂からなくなっていることを把握し、府警に通報していた。