浪速風

日本人の本能

京都市京セラ美術館で開催中の「兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産~」を見に行くと、若い観覧客が想像より多かった。秦の始皇帝がストーリーの軸となる人気漫画「キングダム」の影響もあるのだろう。展示のハイライトは始皇帝の副葬品である兵士や軍馬などの等身大像だ

▶10年前、陝西省西安の兵馬俑博物館を訪れた。中国に業務留学した際、古都長安(西安)の空気を吸いたくて1カ月だけ同地の大学に通ったのだ。中国の歴史に興味を抱いたきっかけは「三国志」。日中国交正常化を契機として昭和後期は、小説に漫画、NHK人形劇と魅力的な三国志コンテンツがあふれていた

▶ニッポン放送アナウンサー、箱崎みどりさんの「愛と欲望の三国志」(講談社現代新書)によると、日中戦争期にも「中国理解」のために三国志ブームが起きたという。政治的な環境に振り回されてはきたが、中国の歴史への関心は日本人の本能なのかもしれない。

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