北海道・知床の「カシュニの滝」から西北西に約1キロ沖合、水深約120メートルの海底で見つかった「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」について、第1管区海上保安本部(小樽)などは1日、カズ・ワン内部の捜索に向けて検討を進めた。船内に行方不明者がいる可能性があるとみられているが、潮の流れが速いことなどから作業は難航している。
捜索に使う水中カメラは、海上保安庁と海上自衛隊、北海道警の3台。海保によると、それぞれに特性があり、海自はほかの2台よりも大きめだという。2台同時に下すとケーブルが絡まるおそれや操縦する船が近いと危険なため、1台ずつ調査を行っている。
1日は道警のカメラを投入。すでに船体後方のドアが開いているのが確認されており、同日は水中カメラで内部の確認を試みたが、潮の流れが速い上に視界も悪く、捜索は難航。海底120メートルで狙った場所にカメラを近づけることも難しいという。
4月30日は海上自衛隊のカメラが3回投入されたが、行方不明者の発見につながる手がかりはなかった。4回目に海保のカメラを投入しようとしたが、潮の流れが速くてまっすぐに下すことができず、撮影を断念した。