高級車の新世界 新型メルセデス・ベンツEQE試乗記

たとえば、ボディパネル同士の間隔はもともと狭めに設定されているけれど、よくよく見ると、風切り音に利きそうな場所はパネル間にゴム素材のような部品が埋め込まれていて、すき間をさらに狭くする工夫が施されている。

ドアミラーがAピラーの根元近ではなく、やや後ろ寄りのドアパネル上に固定されているのも風切り音対策の一貫らしい。そして会場に置かれていた試乗車の多くは、ピレリのノイズキャンセル技術である「PNCS」搭載のPゼロを装着していた。いずれも、メルセデスの技術者が「いかに静かにするか」を目指して努力した結果といえるだろう。

ポテンシャルは恐ろしく高い

おかげで、前述のようにEQEはとにかく静か。正直にいうと、走り出した直後になぜか笑い出してしまったくらい、車内は完璧な静寂に包まれている。

驚くべきは、車速を上げてからもそうした静けさに大きな変化がないことで、アウトバーンを120km/h前後で流していても、タイヤが発する「サーッ」という軽い音しか耳に入らなかった。

こうした静粛性によくマッチしているのが、EQEのどちらかといえばソフトな手触りの足まわりで、ローリング(コーナリング時などにボディが左右方向に揺れる動きのこと)もピッチング(ブレーキ時や加速時にボディの前後が沈んだり浮き上がったりすること)の動きは比較的、大きめ。

おかげで、コンフォートモードでアウトバーンを巡航していると、クルマをまっすぐ走らせるために常に軽く操舵しているような感覚に襲われるが、この症状もスポーツモードに切り替えればすっと消え去るので心配はご無用。

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