通信手段、携帯電話に変更 事故3日前の船舶検査時

観光船沈没事故から1週間、行方不明者の捜索に向かう漁船=30日午前5時45分、北海道斜里町
観光船沈没事故から1週間、行方不明者の捜索に向かう漁船=30日午前5時45分、北海道斜里町

北海道・知床沖で沈没した観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」=19トン=が船舶検査を事故3日前の20日に受けた際、船長が通信手段を衛星電話から携帯電話に変更したいと申し出て、認められていたことが30日、国土交通省への取材で分かった。航路の大半が通信エリア外だった可能性があり、申請や確認の在り方に問題がなかったかどうか詳しく調べる。

国交省によると、カズワンは20日に船舶安全法に基づく日本小型船舶検査機構(JCI)の中間検査を受けた際、豊田徳幸船長(54)から「つながる電話です」と変更の申し出があり、JCIの担当者が改めて「海上でつながるか」と確認。豊田船長が「つながる」と答えたため変更を認めた。

船に搭載する救命設備を定めた船舶安全法では、20トン未満の小型船舶の通信手段として携帯電話の使用を認めている。

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