知床観光船事故、1週間 死者14人・行方不明12人

捜索のため、ウトロの港を出る漁船=30日午前、北海道斜里町(鴨志田拓海撮影)
捜索のため、ウトロの港を出る漁船=30日午前、北海道斜里町(鴨志田拓海撮影)

北海道・知床沖で観光船「KAZU Ⅰ(カズ・ワン)」=19トン=が沈没した事故は30日、発生から1週間となった。なお行方不明の12人の家族らは悲しみを深め、地元の漁師らは手掛かりを求めて捜し続ける。献花台には幼い子供を含む犠牲者14人を悼んで花を手向ける人が絶えない。大型連休を迎え、世界自然遺産を抱える観光の町への打撃も大きい。

カズワンは29日、名所「カシュニの滝」沖で水深約120メートルの海底に沈んでいるのが確認された。家族らは「一刻も早く引き揚げてほしい」と要望する。第1管区海上保安本部(小樽)などは船体が見つかった場所のほか、知床半島を挟んで東の羅臼町側の海域も含め、航空機や巡視船で残りの行方不明者を捜索した。海保と連携する海上自衛隊は船内に水中カメラを入れ、不明者が取り残されていないかどうかの確認を急ぐ。

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