民放のテレビ配信サービス「TVer(ティーバー)」で、リアルタイム配信がスタート。地上波のテレビ放送と同時にパソコンやスマホなどのデジタル端末でも番組を見られるようになった。
配信時間帯は局や曜日によって少しずつ違っていて、中には見られない番組もあるのだが、基本的に午後7時から同11時までの番組を中心に同時配信されている。
いつもお世話になっているTVerのアプリには「リアルタイム」というボタンが新設。日テレ系、テレ朝系、TBS系、テレ東系、フジ系の在京5局を切り替えて視聴できる。せっかくなので、テレビで放送を流しつつ、タブレット端末で配信も見る、という同時配信・同時視聴を試してみた。同時と言ってもタイムラグはある。各局とも放送より配信の方が20~30秒遅いようだ。
気になっていたのは、見逃し配信では差し替えられたりカットされたりしているCM。同時配信だから時間を短くはできないはずだけど、だからといってそのままというわけではなく、ほとんどが差し替えられていた。
同じCMが流れることもあるけれど、それほど多くはない。テレビとネットでは視聴者層も異なるだろうし、違って当然か。また、通信のほうは番宣が多め。何かの調整のためだろうか「しばらくお待ちください」的な空白の時間もちらほら。
ザッピングしながら気づいた。首都圏や関西圏などではこうして同時配信を見比べられるけれど、地域によっては未放送だったり、後日放送していたりした番組もあるはず。テレ東が「全国放送しているかのようにふるまっていました」「今さらですが、すみません」と自虐ネタを繰り出しつつ、全国どこでも見られるようになったことをPRしているけれど、実は同時配信はかなり画期的なことなのかもしれない。
東京から全国各地、いや世界各国へ番組を届けられようになったわけだ。テレビを持たない若者はますます増えるのかも。(ライター 篠原知存)