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正論

激動を顧み「令和の精神」形成を 文芸批評家・新保祐司

はためく日本国旗
はためく日本国旗

昭和を顧みるというとき

今日は、昭和の日である。祝日法には、その趣旨として「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」と書かれている。

「激動の日々」は、戦前のことであり、「復興を遂げた」とは、戦後を指している。つまり、昭和と一口にいっても、戦前と戦後という2つの時代がある。桶谷秀昭氏は、『昭和精神史』の中で、「昭和の歴史は、敗戦までの二十年間とそれ以後のいはゆる戦後四十四年間を、等質の時間としてみることは不可能である」として、「『昭和の精神』といふものがあるとすれば、昭和二十年の敗戦までの精神過程なのであり、占領期を含む戦後はそれとは異質の時間である」と書いている。

文芸批評家、新保祐司氏
文芸批評家、新保祐司氏

昭和を顧みるというとき、それは敗戦を挟んだ64年間の歴史を振り返ることではあるが、この2つの時代のうち、どちらに重点をおいて回顧するかは、その時代の状況によって変わってくるであろう。経済成長を重視するとき、戦後の「復興を遂げた」時代は、成功例として参照されるものであった。

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