26日に韓国のテレビで放映された文在寅大統領のインタビューには、開いた口がふさがらない。「安倍(晋三)政権で日本の右傾化が進み、韓日関係が悪化したのは明らかだ」。任期中に「戦後最悪」となったのは、日本のせいだというのだ。
▼慰安婦問題一つとっても、こじらせたのは文氏その人である。2017年に大統領に就任するや、問題の解決を確認した2年前の合意に「重大な欠陥がある」とけちをつけた。その後は事実上の白紙化に追い込んだ。いわゆる徴用工問題についてもしかりである。
▼次期政権の代表団が、関係改善を求めて日本を訪問している最中の放言でもある。結局文氏にとって日本とは、国民の間に反感をかき立て政権浮揚につなげるだけの存在だったのだろう。退任まで1週間余りとなった文氏の頭の中を占めているのは、おそらく退任後の安泰な生活をいかに守るか、である。