中朝、貨物列車運行を中断 丹東での感染拡大受け

中国外務省の趙立堅副報道局長(共同)
中国外務省の趙立堅副報道局長(共同)

中国外務省の趙立堅副報道局長は29日の記者会見で、遼寧省丹東での新型コロナウイルス感染拡大を受け、丹東と北朝鮮・新義州を結ぶ貨物列車の運行の一時停止を両国が決めたと明らかにした。丹東では感染者が増えたため市当局が25日に中心部の市民の外出禁止措置を発表するなどしていた。

丹東―新義州間の列車は、北朝鮮がコロナ対策で2020年1月末に国境を閉鎖した後、同年中に運行が止まった。北朝鮮側が搬入物資の消毒・保管施設を整え、今年1月17日に輸送が再開されていた。これに伴い北朝鮮の中国からの輸入量は増える傾向にあったが、再び中断されたことで北朝鮮の物資確保の困難が増すとみられる。

丹東はかつて中朝貿易の70%を占めるとも言われた。国境を流れる鴨緑江にかかる橋に、単線の線路と1車線の道路がある。道路を使った物資の運送は20年に止まった後、再開されていない。(共同)

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