JR西日本が28日発表した令和4年3月期連結決算は、最終損益が1131億円の赤字だった。赤字は2年連続。損失幅は前期の2331億円から縮小したが、新型コロナウイルス流行による鉄道利用者数の低迷が続いた。売上高は前期比12・1%増の1兆311億円となった。
単体ベースの運輸収入は、コロナ流行前の元年暦年に比べて新幹線が54%、在来線が36%それぞれ減少した。3年3月期よりは改善したが、ビジネスや観光利用の回復は鈍く、厳しい状況が続いた。ショッピングセンターの運営など不動産事業は堅調だった。
同時に発表した5年3月期の業績予想は、売上高が27・0%増の1兆3090億円、最終損益は585億円の黒字になる見通し。鉄道利用者数は今年12月ごろにコロナ前の9割まで回復すると見込んだ。