国連事務総長、ゼレンスキー氏と会談へ 人道支援、民間人退避を協議

ロシア訪問中に記者会見する国連のグテレス事務総長=26日、モスクワ(ロシア外務省提供・ゲッティ=共同)
ロシア訪問中に記者会見する国連のグテレス事務総長=26日、モスクワ(ロシア外務省提供・ゲッティ=共同)

国連のグテレス事務総長は28日、ロシアに侵攻されたウクライナを訪問し、同国のゼレンスキー大統領と会談する。ウクライナへの人道支援や、戦闘地域から民間人を退避させる人道回廊の設置への国連の関与について調整する。一方、ロシアが拒否権を持つ国連安全保障理事会の機能不全を訴えてきたゼレンスキー氏は、ロシアを安保理から除名する必要性を改めて訴える見通しだ。

グテレス氏は27日、ツイッターで「ウクライナに到着した。国連は人道支援の拡大と戦闘地域からの民間人の退避を確保するための作業を続ける」と表明。「戦争が早く終結するほどウクライナとロシア、世界のために良い」と述べた。

これに先立ち、グテレス氏は26日、モスクワでプーチン露大統領と会談。ウクライナ守備隊や約1千人の市民が籠城する東部マリウポリの製鉄所からの市民の退避について、国連や赤十字国際委員会(ICRC)の関与を提案した。国連は会談後、「プーチン氏は国連とICRCの関与に原則合意した」と発表した。

しかし、タス通信によると、ペスコフ露大統領報道官は27日、「提案は今後も検討されるが、具体的な合意はない」と否定した。

ゼレンスキー氏はグテレス氏に国連が役割を果たすことを要求する見通し。ゼレンスキー氏は4月5日の国連安保理での演説で「安保理は解体かロシア排除かを選ぶべきだ」と迫った。

ゼレンスキー氏は23日にも「モスクワに遺体はない。現場を見るべきだ」と述べ、グテレス氏がウクライナよりロシア訪問を先に選んだことを批判した。

ただ、グテレス氏でも安保理常任理事国への発言力は限られており、ゼレンスキー氏の訴えにどこまで応えられるかは不透明だ。

露軍は27日もウクライナ東部などに攻撃を継続。東部ハリコフ州などの弾薬庫を破壊したと発表した。

ウクライナ大統領府のアレストビッチ顧問は27日、露軍が南部ヘルソン州やザポロジエ州の州境に向かって前進を図っているが、ウクライナ軍により阻止されていると発表した。

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