肥料原料安定調達へ モロッコに武部農水副大臣派遣

金子原二郎農水相
金子原二郎農水相

金子原二郎農林水産相は28日の閣議後会見で、肥料原料の安定調達のため、5月に武部新(あらた)副大臣をモロッコへ派遣することを明らかにした。肥料原料をめぐっては、輸出上位国に自国需要を優先する中国の輸出制限やウクライナ侵攻を行うロシアが入ることから世界的に調達不安が広まっており、日本は調達代替国の1つ、モロッコとの関係強化をねらう。

金子氏は会見で「(肥料原料の)天然資源の偏在の課題がある中、中長期的観点からも調達安定化に向けて、特定の輸入国からの依存をできるだけなくし、安定調達を図る」と述べた。

主たる肥料原料のうち、りん安(リン酸アンモニウム)は9割を中国から、塩化カリウムはロシアとベラルーシから計2~3割を調達している。モロッコとの関係は昨秋、中国が肥料原料の輸出検査強化に踏み切ったことを機にりん安の代替先となったこともあり、今後の関係強化の働きかけのために訪問を決めた。金子氏は塩化カリウムの代替国への訪問についても「検討中」とした。

政府は秋の作付けに向けて国内肥料需要が高まることを踏まえ、原油価格・物価高騰総合緊急対策で、調達国変更に伴う輸送費や保管費の負担増へ100億円を措置。世界的に調達が不安化する中、調達先を多角化することで国内肥料の安定調達を図りたい考えだ。

今回の武部氏のモロッコ訪問は、5月13、14両日にドイツで開かれるG7農業大臣会合への出席に合わせたもの。武部氏は11~17日の日程中、ポーランドではウクライナへの食料支援物資15トンを在日ウクライナ大使館に寄せられた支援物資とともに引き渡す。(日野稚子)

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