4年度物価見通し1・9%に引き上げ、指し値オペ毎営業日実施へ

日本銀行の本店=東京都中央区(本社ヘリから)
日本銀行の本店=東京都中央区(本社ヘリから)

日本銀行は28日、金融政策決定会合を開き、四半期に一度公表する「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」で、令和4年度の物価上昇率見通し(中央値)を1月時点の前年度比1・1%から1・9%に引き上げた。ロシアによるウクライナ侵攻を背景とする原油や穀物の価格高騰に加え、円安進行の影響を反映した。

4年度の実質国内総生産(GDP)の成長率見通しは、新型コロナウイルス感染症の再拡大による消費の落ち込みを考慮し、1月時点の3・8%から2・9%へ引き下げた。

また、指定した利回りで国債を無制限に買い入れる「指し値オペ」について、明らかに応札が見込まれない場合を除き、毎営業日実施することを決めた。長期金利の指標となる新発10年債を0・250%の利回りで買い取り、金利の上昇を抑える狙い。(西村利也)

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