地球環境大賞授賞式

秋篠宮さまのお言葉全文

「第30回地球環境大賞」授賞式でお言葉を述べる秋篠宮さま=28日午後、東京都港区の明治記念館(萩原悠久人撮影)
「第30回地球環境大賞」授賞式でお言葉を述べる秋篠宮さま=28日午後、東京都港区の明治記念館(萩原悠久人撮影)

本日、第30回「地球環境大賞」の授賞式が3年ぶりに開催されるにあたり、皆様とともに出席できましたことを、大変うれしく思います。そして、このたび各賞を受賞される方々に心からお祝いを申し上げます。

皆様が行ってこられた取り組みは、植樹による都市部の生物多様性の保全、脱炭素に寄与する先進技術開発、持続可能な農林業、まちづくりのための新たな施策など、地球環境の保全や自然環境との共存に大きく寄与するものであります。ここに皆様の今までのご努力に対し、深く敬意を表します。

近年、地球温暖化の防止や生物多様性の保全、廃棄プラスチックによる海洋汚染など、様々な環境問題に対する人々の関心と意識は非常に高いものを感じるとともに、これらがグローバルな展開を見せております。そのいっぽうで、気候変動が大きな要因とみられる自然災害が世界各地で数多く発生しています。我が国でも、毎年のように豪雨による大きな被害が全国各地で生じております。地球環境に関わるこれらの問題を考えるとき、自然環境の保全とともに、防災や減災についての意識を高め、諸課題解決に向けた方途を探求していく必要性を強く感じます。

本年で30回目を迎えた地球環境大賞は、環境を守りながら発展する産業や、持続可能な循環型社会の実現に寄与する製品や技術の開発など、環境保全の取り組みを顕彰し、社会に貢献することを目的として創設されました。爾来、産業界に始まり、自治体、学校、市民グループへと表彰の対象を広げ、環境保全と災害への対応に熱心に取り組む人々を広く顕彰することによって、地球環境の保全と人々の環境意識を高めることに貢献してきました。

国連の持続可能な開発目標、いわゆるSDGsが注目を集め、昨年の「国連気候変動枠組条約第26回締約国会議」においては、我が国をはじめ多くの国々が地球温暖化防止に向けたカーボンニュートラルに触れ、目標を宣言いたしました。

COVID-19のパンデミックによるものをはじめ、現在、世界の社会経済情勢には厳しいものがあります。しかし、そのような中にあっても環境に関する諸問題の重要性は不変です。今後とも、日本の優れた環境関連技術や知識をもって世界に貢献していくことが求められましょう。その意味でも、国際社会のモデルとなるような優れた実績を積み重ねていくことは、誠に意義深く大切なことと考えます。

終わりに、受賞者をはじめとする皆様が、これまでにも増して温暖化の防止など、地球の環境保全や自然との共存に積極的に取り組んでいかれることを期待するとともに、その活動がより一層広がりを見せることを祈念し、本式典に寄せる言葉といたします。

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