春の褒章

千葉・柏の社会奉仕団体「笑顔で暮らせる街に」

社会奉仕団体「青・少年ボランティアDTVC」による地域行事での活動の様子=平成28年、千葉県柏市(野々田初子さん提供)
社会奉仕団体「青・少年ボランティアDTVC」による地域行事での活動の様子=平成28年、千葉県柏市(野々田初子さん提供)

令和4年春の褒章受章者が発表され、千葉県内からは25人と2団体の受章が決まった。発令は29日付。このうち40年間にわたって高齢者や障害者施設、地域行事などでの社会奉仕活動を続け、緑綬褒章を受章した「青・少年ボランティアDTVC」(柏市)の代表らに受章への思いを聞いた。

昭和57年の設立以来、柏をはじめ松戸、千葉など千葉県の各市で高齢者や障害者、子供たちと交流し、〝笑顔で暮らせる街づくり〟に貢献してきた。入会資格は笑顔と「ありがとう」が好きで、心の痛みが分かることだという。

現在のメンバーは保育園児から80代の高齢者までの約30人で、親子での参加者もいる。設立当初から代表を務める柏市松葉町の野々田初子さん(73)は、「特に若いメンバーが認められたようでうれしい。これは皆でもらったものです」と笑顔を見せる。

近年力を入れている活動は、コミュニケーションの一環として、希望者の顔に水性顔料で絵を描く「フェイスペイント」だ。腕や手へのペイントを含め、その数は毎年1千人以上に上るという。1対1でコミュニケーションを取りながら、相手の話に耳を傾けてきた。

高齢者や障害者の施設訪問では、ハンドケアやダンスといったレクリエーションなどを実施。コロナ禍でも、自立支援センターでのマスク作りといった活動を続けてきた。

野々田さん以外の設立時のメンバーは幼稚園児から大学生までの7人で、うち3人は今もメンバーだ。野々田さん自身、10歳のときに母や祖母に連れられて日本赤十字社のボランティアを始めた経歴の持ち主で、「現場がとにかく大好き」と打ち明ける。

DTVCはメンバーにとっても居場所の一つとなっている。その名には「ともに成長しよう」との思いが込められており、「develop(発展する)」「together(一緒に)」「volunteer(ボランティア)」「circle(サークル)の頭文字を取った。

高校1年の夏から参加している同市在住の主婦、青木恵利香さん(31)は「現場で『ありがとう』といわれるとうれしくなる。野々田さんはおおらかだけど言うことは言う人で、本音で相談に乗ってもらえる」と話す。

メンバーは参加できるときだけ参加すればよく、無理をさせないスタイルが活動を続ける秘訣(ひけつ)だという。今回の受章もあくまで通過点で、今後について野々田さんは「コロナ後は活動依頼が増えそうだが、まずは地道に今までの仕事をやり続けたい」と意気込み、「若い人の参加はいつでもウエルカムです」と呼び掛けている。(小野晋史)

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