連載小説「厳島 ITSUKUSHIMA」(107)囮城・六 武内涼2022/4/28 11:00有料会員記事ライフ本学術・アート小説「厳島」反応囮(おとり)城 六元春はごつごつした顔を顰(しか)め、重く太い声で、「この元春が児玉にきつぅい灸(きゅう)を据えねばならぬかのう」「いやいや、兄上、やめて下され」隆景のやわらかい声が憤る兄をつつむ。反応