千葉市に避難のウクライナ女性「日本に感謝」「ロシア侵攻は虐殺」

記者会見に臨むオルガさん(右)=27日、千葉市稲毛区の敬愛大(久原昂也撮影)
記者会見に臨むオルガさん(右)=27日、千葉市稲毛区の敬愛大(久原昂也撮影)

ロシアによる軍事侵攻でウクライナから千葉市に避難しているパンコーヴァ・オルガさん(43)が27日、勤務先の敬愛大(千葉市稲毛区)で会見した。「戦争は軍人同士でやるものなのに、民間人まで殺されている。(ロシア軍の行為は)ジェノサイド(大量虐殺)だ」と指摘。また、「手厚くサポートしてくれた日本政府や友人と恩師、近所の方々にとても感謝している」と述べた。

オルガさんは、平成18~22年に同大に留学し、在日ウクライナ大使館での勤務などを経て、今年1月からキーウで日本語教師をしていた。ロシアによる侵攻が始まると連日、空襲警報のサイレンが鳴り響き、爆発の音も聞こえた。「怖かったしショックだった」。母のタチアナさん(68)、息子のジェーニャさん(10)とともに自宅マンションの地下室に避難していた日々を振り返った。

オルガさんのいとこは、キーウに留まり、学校の体育館に避難しているといい、「罪のない市民が命を落とすことはあってはならない」と訴えた。

戦況の悪化をうけて3月4日に母と息子と3人でポーランドへ避難し、同大で知り合った友人の支援を受けて同月14日に来日。友人の多古町の実家に滞在した後、千葉市から市営住宅の提供を受けて入居した。

今月18日からは同大地域連携センターの嘱託職員となり、留学生支援や国際理解教育の支援などの業務を行う予定。ウクライナで困っている人たちを支援できるように同大学の学生とチャリティバザーや募金活動も行うという。

オルガさんは、日本の学生に対し、「国際関係について興味を持ち、世界平和について考え、ウクライナの現状を知ってほしい」と呼び掛けた。

オルガさんは記者会見後、敬愛大の学生とディスカッションを行った。「家は建て直せるが、命はなくなったら戻らない。命が一番大事なので皆さんも大事にして」と訴えた。

ディスカッションに参加したのは国際学部に在籍する8人。学生から、「米国などによる武器提供の支援は戦争の長期化を招くと思う。日本はどのような支援をしたらよいか」と質問されたオルガさんは、「武器を持つことは良くないが、今のウクライナは武器の支援がないと戦うことができない。(これまでの)支援がなかったらウクライナ人は民族としてなくなっている」と答えた。

ディスカッションに参加した国際学部3年の沢木翼さん(20)は、「オルガさんの話を聞いて、平和について改めて考えさせられた。自分の意見を持っておかないといけないと感じた」と話した。

会員限定記事会員サービス詳細