露がポーランド、ブルガリアにガス供給停止発表 欧州に報復か

ロシア政府系のガスプロムのロゴ=3月31日、ロシア・サンクトペテルブルク(ロイター=共同)
ロシア政府系のガスプロムのロゴ=3月31日、ロシア・サンクトペテルブルク(ロイター=共同)

【パリ=三井美奈】ロシアのガス大手ガスプロムは27日、ポーランド、ブルガリアに対する天然ガス供給を完全に停止したと発表した。ロシア通貨ルーブルによる取引決済に応じなかったためだとしている。ウクライナ戦争が続く中、ロシアは露産ガスに依存する欧州に、揺さぶりをかけた。

欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長は27日、「ロシアはまたも、ガスを脅しの手段にしようとしている」と声明で非難した。「こうしたシナリオへの備えはできている」として、代替供給の確保などで、EUが協調して対応する構えを示した。

EUはガス輸入の4割をロシアに頼り、露産からの依存脱却を進めている。プーチン露大統領は3月31日、日米欧などの「非友好国」の企業に対し、ガス取引の決済をルーブル建てで行うよう義務付ける大統領令に署名していた。

ポーランド公営ガス企業は27日、ベラルーシ経由のガスパイプライン「ヤマル・ヨーロッパ」を通じた露産ガス供給の停止が確認されたと発表した。ガスプロムは26日、ポーランドに27日に供給を停止すると通告しており、モラウィエツキ首相は26日、「ロシアから脅しを受けた。貯蔵は十分にあり、他の供給元からも調達できる」と述べていた。

ポーランドは2020年統計で、ガス輸入の55%をロシアに依存。液化天然ガス(LNG)活用などで供給元の多角化を急いでおり、EUの対露追加制裁では、ガスを禁輸対象とするよう主張してきた。

ブルガリア国営通信によると、同国政府は26日、露側からのガス供給停止の通告を受け、「代替手段があり、現時点ではガス消費を制限する必要はない」との声明を出した。ブルガリアの露産ガス依存度は75%にのぼる。

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