「船沈む」「救命胴衣を」 知床遭難、事故当時に緊迫の無線交信

観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」(関係者提供)
観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」(関係者提供)

「船が前の方から沈んでいる」「救命胴衣を着けろ」。北海道・知床半島沖で遭難した観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」から事故当日の23日午後、発信があった無線の内容が27日、判明した。交信した別の観光船会社の関係者が明らかにした。

この関係者はカズワンが予定時刻に帰港していないため、運航会社「知床遊覧船」の事務所を訪れ、「船と連絡が取れない」と伝えられて交信に当たった。

やりとりしたのは2回で、最初は午後1時10分ごろに交信。当初は途切れがちだったが、徐々に内容が聞き取れるようになった。現在地を尋ねると、豊田徳幸船長(54)は「カシュニの滝にいる。戻るのに時間がかかる」と応答。知床遊覧船の事務所に一旦状況を伝えた後、再び連絡を取ると状況は一変した。

豊田船長は「エンジンが止まって船が前の方から沈んでいる」と説明し、「救命胴衣を着けろ」と声を上げていた。乗客らの話は聞こえなかったという。

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