サッカー通信

J1序盤の〝サプライズ〟が示唆する混戦模様の優勝争い

一方、もがいているのは神戸だ。開幕からの10試合を4分け6敗。リーグ唯一の未勝利で最下位に沈む。世界的スーパースターのイニエスタのほか日本トップクラスの大迫、武藤、山口ら豊富なタレントを擁してJ1制覇が目標だっただけにショックは大きい。選手個々のポテンシャルは高く、ロティーナ監督への指揮官交代を巻き返しに向けた起爆剤にしたい。

10位の浦和も優勝候補の一角と目されていたことを考えると物足りない。誤算だったのはストライカーの不在だ。途中加入した昨季にチームトップの9得点を挙げたユンカーをコンディション不良で欠き、主に穴を埋めた江坂は魅力的なアタッカーであっても純粋な点取り屋ではない。ただ、ユンカーの戦列復帰、モーベルグやシャルクら新外国人アタッカーの加入は明るい材料だ。

各クラブは20試合を超える試合を残す。選手の入退団や故障の有無、チームとしての熟成度などによって勢力図が一変する可能性はある。確実にいえそうなのは、王者の川崎が日本トップレベルにあっても、昨季までのような一人旅を続ける力は失いつつあることだ。王者決定が最終節にもつれ込んだ19年以来となる熾烈な優勝争いが繰り広げられそうだ。(運動部 奥山次郎)

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