ロシアとウクライナの争いについて、異なる「正義」の衝突の結果生じたのであり、一方を「悪」だと決めつけてはならないという議論がある。だが、問題が生じた背景を多方面から捉える必要はあるとしても、人間が自らどうありたいかを考えることさえ許さず言論・思想を厳しく統制する権威主義国家のやり方を受け入れるなら、それはヒューマニティの探究を放棄するのに等しいと言える。芸術も文学も学問も発展せず、差別や弾圧は続いていくだろう。
中国の研究者から見て
ロシア、中国をはじめとする権威主義国家の台頭が著しい昨今の世界情勢において、我々民主主義陣営は早くから、経済や安全保障の政策によって、コミュニケーションを通して、その勢いに圧力をかけることはできなかったのか。