厚生労働省のワクチン分科会は27日、会合を開き、新型コロナウイルスワクチンの4回目接種の実施を了承した。3回目接種から5カ月以上空けて、60歳以上と持病のある人などを対象とする。国内で新型コロナワクチンはこれまで幅広い年齢層に接種してきたが、4回目からは対象者を一部に絞ることになり、大きな転換となる。
4回目では接種が先行するイスラエルでの研究結果などを踏まえ、接種目的を重症化予防と位置付ける。これまで通り無料で受けられるが、対象者は60歳以上と、18歳以上で持病があるか、肥満など感染時の重症化リスクが高いと医師が認める人に限る。ワクチンは米ファイザー製と米モデルナ製を使う。
分科会で脇田隆字会長は「今後のエビデンスや感染状況を見ながら、対象範囲のさらなる検討をしていきたい」と述べ、60歳未満の対象外の人にも将来、拡大する可能性に含みを持たせた。