関係改善へサイン 自民茂木派パーティーに異例の公明トップ2

挨拶する公明党の山口那津男代表(右)=26日午後、東京都港区(三尾郁恵撮影)
挨拶する公明党の山口那津男代表(右)=26日午後、東京都港区(三尾郁恵撮影)

自民党第2派閥の茂木派(平成研究会、54人)が26日、東京都内のホテルで開催した政治資金パーティーに、公明党から山口那津男代表と石井啓一幹事長が出席した。トップ2人がそろうのは異例。しかも山口氏が正式に出席を伝えたのは開催当日だった。公明とのパイプの役割を負う自民幹事長の茂木敏充同派会長に、自公関係の改善を求める狙いがあるようだ。

「公明と自民の連立政権が長く続く要素として…」。山口氏はパーティーでこう切り出すと、「一つは、政策面で意見の違いがあっても議論を重ね、最終的に合意する知恵と経験があることだ」と強調し、原油価格・物価高騰を受けた緊急経済対策について自公が21日に合意したことを例に挙げた。協議を担ったのは茂木、石井両氏だ。

石井氏も出席し、自民の安倍晋三元首相は「代表と幹事長がおそろいになるのは初めて見た」と語った。自公の連携をアピールする形になったが、当日までに異例の展開をたどった。

もともと茂木派と公明の関係は深い。昨年のパーティーでは山口氏が「自公連立政権の生みの親は(同派元会長の)小渕恵三首相だ」とアピールした。

茂木派は今年も3月下旬に山口、石井両氏に案内を出したが、山口氏から返答はなく、石井氏の出席が伝えられた。だが、開催当日になって山口氏側から出席の連絡が入った。

15日にパーティーを開いた森山派(近未来政治研究会、7人)には、案内から数日以内に山口氏側から出席が伝えられた。公明関係者は茂木派への対応について「意味がある」と語る。

自公関係は今年に入り、夏の参院選の相互推薦などをめぐりすきま風が吹いた。3月下旬以降は緊急経済対策に関する綱引きが続いた。公明は令和4年度補正予算案を今国会で成立させるよう主張したが、自民は否定的だった。

茂木、石井両氏の幹事長間協議は難航した。この間、山口氏側から出席の連絡はなく、茂木派内では「不満の表れか」「牽制では」との声が上がった。結局、今国会で成立させる方針で21日に合意した。

公明内には、自民の麻生太郎副総裁や茂木氏が国民民主党と関係強化を図っていることに、焦りも募る。茂木派議員の一人は「われわれをじらしたのでは。(公明の主張に近い形で)合意したので出席します、というメッセージだろう」と分析。公明幹部は「人間関係を良くしようと気を使った」と語った。(田中一世、児玉佳子)

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