政府、スマホOSの寡占問題視 実態調査の中間報告

デジタル市場競争会議で発言する松野博一官房長官(左から2人目)=26日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)
デジタル市場競争会議で発言する松野博一官房長官(左から2人目)=26日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)

政府は26日、デジタル市場競争会議の会合を開き、スマートフォンの基本ソフト(OS)市場の競争環境に関する実態調査の中間報告を取りまとめた。アップルとグーグルの米IT大手2社による寡占を問題視しており、巨大ITへの規制を見直すなど対応を検討する。ただ、すでに固定化された寡占状態を覆すことは容易でなく、過度な規制は消費者の利便性を損なうことにもつながりかねない。

中間報告では、自社アプリを端末に最初から採用していることや、アップルがアプリ配信を自社ストアに限定していることなどを問題視。競争の余地が消滅する恐れがあるなどとして、利用者の意思決定や選択を阻害する行為を禁止するルールの導入を提案した。

政府は今後、意見公募を経て、最終報告に向けた議論を加速させる。独占禁止法など従来の規制では対応できない課題がある場合、新たな法規制を設ける可能性がある。松野博一官房長官は会合で「公平、公正な競争環境を実現していくために、さまざまな課題とそれに対する対応のオプションを整理した」と述べた。

政府が報告書を取りまとめたのは、OSが寡占状態にあることで、アプリ開発事業者などにも影響が波及しているからだ。アップル向けのアプリを開発する場合、開発者が独自の販売網を持つことはできず、アップルに手数料を支払わなければならないなど、競争の不公平が拡大している。

ただ、OS市場ではアップルとグーグルの2社が9割以上のシェアを分け合っている。政府が規制をかけたとしても新興勢力が付け入る隙はない。規制への対応で増加したコストは消費者に跳ね返ってくる懸念もある。

また、政府は26日、スマホなどに搭載されているボイスアシスタント機能と、アップルが国内シェアで過半を占めるスマートウオッチなどのウエアラブル端末の競争環境に関する中間報告もまとめた。いずれも参入障壁があり、競争上の懸念が高まる恐れがあると指摘した。

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