夏の参院選を前に、菅義偉前首相が精力的に全国行脚をこなしている。自民党内では「非主流派」とレッテルを貼られるが、候補者から応援依頼が多く、一定の影響力を維持しているようだ。検討中の政策勉強会は、ウクライナ危機など困難な課題が多い中で開けば不用意な政局の芽となりかねず、「慌てて動くべきでない」(側近議員)との声もある。しばらくは冷却期間を置く考えだ。
菅氏は25日、東京都内で行われた自民党議員のパーティーで講演し、1年間の首相時代を「反対されながらも走り抜けた」などと振り返った。
菅氏は今春から意欲的に地方出張をこなしている。官房長官時代から基地負担軽減に注力した沖縄県や出身地の秋田県を訪問。24日に投開票された沖縄県沖縄市長選では、菅氏が応援に入った現職が3選を果たし、存在感もみせた。今後は滋賀県なども訪れる予定だ。