日産自動車が新興国向けのブランド「ダットサン」の生産を終了したことが25日、分かった。元会長カルロス・ゴーン被告が2014年に復活させ、低価格車として海外で生産していたが、近年は販売が低迷していた。日産は車種のラインアップの見直しを進めており、今後は電気自動車(EV)など電動車の開発に経営資源を集中する。
ダットサンは日産の創業期からのブランドで、02年に一度途絶えたが、海外での知名度の高さを生かして再スタート。インドネシア、ロシア、インドで生産し、複数の国で販売してきたが伸び悩んでいた。工場閉鎖などで段階的に生産を縮小し、最後の生産国のインドでも製造を終えた。
日産は26年度までに電動化対応などに2兆円を投資する方針。30年度までにEV15車種を含む、23車種の新型の電動車を投入する計画を示している。