超党派の日韓議員連盟(会長・額賀福志郎元財務相)は25日午前、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)次期大統領が政策協議のため派遣した代表団と東京都内のホテルで会談した。額賀氏は会談後、記者団に「関係改善を目指したいというのが共通の思いだった」と語った。
韓国側は会談で「(日韓関係が)最悪の状態を一日も早く脱出し、戦後最も関係が良かった時期に戻す」とする尹氏の対日方針を伝達した。この「関係が最も良かった時期」は、小渕恵三元首相と韓国の金大中元大統領が「日韓パートナーシップ宣言」を発表した1998(平成10)年ごろが念頭にあるという。
会談では両国間で大きな懸案事項になっている歴史問題も話題に上った。ただ、額賀氏は具体的内容については明かさず、「それぞれ、幅広く関係改善の一歩を開こうという思いだった」と述べるにとどめた。
会談には日本側から額賀氏と議連幹事長の武田良太前総務相(いずれも自民党)ら与野党の国会議員が出席。韓国側は代表団団長を務める次期与党「国民の力」の鄭鎮碩(チョン・ジンソク)国会副議長や韓日議連幹事長の金碩基(キム・ソッキ)議員らが参加した。
代表団は25日、二階俊博元幹事長や林芳正外相とも面会。28日までの滞在期間中に安倍晋三元首相や菅義偉前首相ら日本の政財界要人との会談を予定している。韓国側は岸田文雄首相との面会も希望している。