マクロン氏が勝利宣言、仏大統領再選へ 極右ルペン氏下す

【パリ=三井美奈】フランス大統領選は24日、決選投票が行われた。民間の有権者調査によると、エマニュエル・マクロン大統領(44)が極右「国民連合」のルペン候補(53)を制し、再選される見通しとなった。マクロン氏の推計得票率は58%で、ルペン氏は42%。

マクロン氏は24日夜、パリのエッフェル塔前の広場で支持者を前に「私に信頼を託してくれた有権者に感謝する」と勝利宣言した。ルペン氏が支持を広げたことを踏まえ、「私は、みんなの大統領になる」とも述べた。

ルペン氏は支持者に向け、「6月の下院選に向けて戦いを始める。われわれは今回、歴史的な結果を残した」と述べた。フランスで大統領が再選されるのは保守系のシラク大統領以来、20年ぶり。

マクロン、ルペン両氏が決選投票で対決したのは、2017年の前回大統領選に続き、2度目となった。17年の選挙では、マクロン氏が66%を得票して勝利した。今回の選挙で、ルペン氏はガソリンや食品価格が高騰する中、生活支援を訴えて「反マクロン」票の受け皿となった。

マクロン氏は、国立政治学院卒。社会党のオランド前政権で経済相を務め、17年、新党を率いて大統領に当選した。任期は5年。

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