【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮は25日、金日成(キム・イルソン)主席が抗日遊撃隊を結成したとする記念日「朝鮮人民革命軍創建90年」を迎えた。この日に合わせて平壌で大規模な軍事パレードが挙行されるとみられてきたが、北朝鮮メディアは25日午後現在、パレードの実施について報じていない。同日夜以降に行われるか、天候など何らかの事情で延期された可能性もある。
韓国メディアによると、これまで平壌の金日成広場周辺で多数の兵器や将兵を動員した軍事パレードの予行演習とみられる動きが衛星写真で捕捉されてきた。本番を実施すれば、大陸間弾道ミサイル(ICBM)などの新型兵器や将兵約2万人を動員した過去最大規模となると予測される。
朝鮮労働党機関紙、労働新聞は25日、朝鮮人民革命軍創建90年にあたり、軍と人民の団結は「いかなる戦略兵器よりもさらに強力だ」と社説で強調。金正恩(キム・ジョンウン)総書記の下、固く団結して人民革命軍の勝利の伝統を代を継いで輝かしていくよう呼びかけた。
北朝鮮は4月25日を軍創建記念日と位置づけてきたが、2018年以降、正規軍の朝鮮人民軍が創建された2月8日に移している。