【ワシントン=渡辺浩生】バイデン米政権が24日、ロシアによるウクライナ侵攻後初めてブリンケン国務長官とオースティン国防長官を同国の首都キーウ(キエフ)に派遣した。ウクライナの領土と主権の死守を図るゼレンスキー大統領と同国民を「勝利」まで支えていく立場は揺るぎないことを明確に打ち出した。
侵攻から2カ月が過ぎ、東部ドンバス地域での攻防が焦点となる中、国務省関係者は24日、「戦闘は少なくとも年内は続く」と述べ、戦争が長期化するとの見通しを改めて示した。
同関係者はその上で、外交・国防担当閣僚のキーウ派遣は「米国の長期的な関与をゼレンスキー政権と世界にアピールする目的がある」と語った。キリスト教東方正教会の復活祭(イースター)に合わせた訪問は、米欧とキリスト教の宗教的価値観を共有するウクライナ人との連帯を示そうとした可能性もある。