不肖・宮嶋が見たウクライナ「地獄のような現実」 29日から名古屋で写真展

防弾チョッキとヘルメットを常時着用で、ウクライナを取材する宮嶋茂樹さん(本人提供)
防弾チョッキとヘルメットを常時着用で、ウクライナを取材する宮嶋茂樹さん(本人提供)

「不肖・宮嶋」の異名で知られる報道写真家、宮嶋茂樹さん(60)の写真展『緊急!! 今、ウクライナで起きている「地獄のような現実」』が、29日から愛知学院大学・名城公園キャンパス(名古屋市)で開催される。宮嶋さんはロシア軍の侵攻で戦争状態が続くウクライナを3月上旬から4月上旬にかけて取材してきた。

宮嶋さんはこれまで、アフガニスタン、イラク戦争や香港の民主化運動などを撮影してきたが、今回のウクライナ取材について、「それ以前の紛争地でも機に応じて防弾チョッキとヘルメットを着用することはあったが、常時着用というレベルは初めてだった」と振りかえる。

各地で多くの住宅が被害を受け、多数の避難民と死傷者が発生した(宮嶋茂樹さん撮影)
各地で多くの住宅が被害を受け、多数の避難民と死傷者が発生した(宮嶋茂樹さん撮影)

ウクライナの首都キーフ(キエフ)に滞在中、35時間の外出禁止令が敷かれた際、宮嶋さんも取材拠点でそれに従った。「その時は一歩も外に出られなかった。もし外で見つかったら、その場で撃たれても仕方ない状況だった」と緊迫感を話す。

現場では、ウクライナ側の亡くなった犠牲者を数多く目撃し、その中には幼い子供も含まれていた。そういった状況について、SNSなどではウクライナによる自作自演ではないかという言説も拡散されているが、宮嶋さんは「絶対にそんなことはない。現場を見ればわかる」と語気を強める。

破壊されたロシア軍の装甲車両(宮嶋茂樹さん撮影)
破壊されたロシア軍の装甲車両(宮嶋茂樹さん撮影)

今回の写真展は、宮嶋さんがウクライナで撮影した写真の中から厳選した約20点を展示。大学のキャンパスで開催されるということもあり、多くの学生の観覧者も見込まれる。宮嶋さんは「国が侵略されたら、どのようなことになるのか、これが戦争なのだという、きれいごとでない現実を見て、考えてほしい」と訴える。

29日に宮嶋さん講演会

展示する写真を選別作業中の宮嶋茂樹さん (坂本慎平撮影)
展示する写真を選別作業中の宮嶋茂樹さん (坂本慎平撮影)

写真展の初日の29日午後2時からは同キャンパス内で宮嶋さんの講演会が開かれる。また、今回のウクライナでの取材をまとめた書籍も文藝春秋から緊急出版する予定だ。

宮嶋さんは早ければ5月初旬にも再びウクライナに赴く予定で、「今はあくまで日本に一時帰国中」と話している。

(文・坂本慎平)

【写真展】

期間 : 2022年4月29日(金・祝)~5月20日(金)

※日曜日と5月5日を除く

時間 : 午前10時~午後5時(4月29日のみ午後3時~)

場所 : 愛知学院大学 名城公園キャンパス(名古屋市北区名城3-1-1)アリスタワー1階

入場料無料

【講演会】

日時 : 4月29日(金・祝)午後2時~3時

会場 : 愛知学院大学・名城公園キャンパス キャッスルホール1階「明倫」

定員:150人(当日先着順)入場料無料

【問い合わせ】

愛知学院大学・総務部総務課

E-mail:somu@dpc.agu.ac.jp

会員限定記事会員サービス詳細