JR福知山線脱線事故から17年を迎えた25日、事故が起きた午前9時18分とほぼ同時刻に、兵庫県尼崎市の現場カーブを通過した新三田発同志社前行き快速電車の車内では、犠牲者の冥福を祈る乗客の姿が見られた。
伊丹駅を通過後、電車内では「事故を心に刻み、安全運行に努め、改めてお客さまから安心してご利用いただけるよう、全力をあげて取り組んでまいります」とアナウンスが流れた。
現場付近に近づくと電車は速度を落として走行。通勤・通学客でこみ合った車内では、黙禱(もくとう)する人の姿もあり、時折すすり泣く声も聞こえた。
JR西日本の関連会社に勤めていたという大阪市淀川区の男性(24)は「鉄道好きの一人として、事故の教訓を忘れないために乗車した。安全運行を願う日として心に刻みたい」と話した。