書評

『維新の政治変革と思想 一八六二~一八九五』伊藤之雄編著

『維新の政治変革と思想』
『維新の政治変革と思想』

現代まで続く近代国家を形成した明治維新。その担い手はどんな構想を抱いて何を行い、また外部からはどう見られていたのか。一線の歴史学者が、政府中枢から実務官僚、陸海軍、在野や外国人など多角的な視点から分析した論集だ。シリーズ全3巻の第1弾。

木戸孝允、岩倉具視らが掲げた「公論」の概念は、公家や有力大名らの公式会議やその結論を指す「公議」とは峻別(しゅんべつ)すべきだと鋭く説いて論争的な伊藤之雄氏。また英女王の日誌を読み込み、辛辣(しんらつ)だったその対日観が次第に好意的なものに変化したさまを描き出す君塚直隆氏の論考など、充実の内容。(ミネルヴァ書房・3850円)

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