リアルランニング大会なのに距離不問 「給スイーツ」のミヤランが打ち出した異例の新企画

ミヤラン2019で、宇都宮城址公園を出発したランナーたち=ミヤラン実行委提供
ミヤラン2019で、宇都宮城址公園を出発したランナーたち=ミヤラン実行委提供

給水ポイントならぬ「給スイーツポイント」を回って宇都宮環状道路を一周する人気のランニングイベント「ミヤラン」。6月5日開催の今回は参加ランナーが自宅などをそれぞれ発着地点にし、走行距離も自由に設定する「ひょっこり! 勝手にミヤラン!」という企画を立ち上げた。新型コロナウイルス感染の不安を解消する目的だが、リアルなランニング大会としてはきわめて異例。楽しんで走る「ファンラン」の先駆けともいえる同イベントが新型コロナ禍で新たな価値観を生み出そうとしている。

楽しんで走る

ミヤランは東京マラソンのように中心市街地を走る大会を宇都宮に作ろうと、マラソン愛好家有志らで実行委を組織して平成24年にスタートした。市中心部の宇都宮城址公園(宇都宮市本丸町)を発着点に35・6キロの宇都宮環状線一周を合わせたコースは、フルマラソンに近い約43キロとなっている。

愛好家たちの支持を受けるのが、楽しみながら走り、健康増進や市の魅力発信にもつなげようという同イベントの精神だ。

ミヤラン2019の給スイーツスポットでスイーツを味わうランナーたち=ミヤラン実行委提供
ミヤラン2019の給スイーツスポットでスイーツを味わうランナーたち=ミヤラン実行委提供

タイムを競う大会とは違い道路の交通規制は行わない。赤信号では止まるなどの交通ルールを順守し、給水ポイントには市内の洋菓子店やパン店などのスイーツを置いて、ランナーに味わってもらうという独自のスタイルを確立した。市内の風景とスイーツを楽しみながら走るイベントになった。

親子で1・5キロを走る「ちびミヤラン」や中高校生の5キロコース「ショートミヤラン」など、新機軸を打ち出してきたミヤラン。毎年のように話題を集め、開始当初400人だった参加者は年々増え、平成31年(4月開催)のピーク時には全国から1500人を集めた。

ホテルも発着点に

そんなミヤランが、今大会で打ち出した新企画が自宅発着コースの「ひょっこり! 勝手にミヤラン!」。自宅を発着点とするほか、県外など遠方からの参加者は宇都宮市内のホテルに宿泊し発着点とするプランも選ぶことができる。

参加者にはタイムを記載した完走証は発行されないが、通常の「ミヤラン」と21キロの「ハーフミヤラン」と同様のコース内を走り、指定のTシャツを着ることで「給スイーツポイント」を利用できる。スタート後一番初めの給スイーツポイントに「健康チェックシート」を提出し、検温をしてもらう予定だ。

各種スポーツ大会などの参加者募集サイトによると、〝自宅発着〟は全国初の試みとみられる。関係者は「十分な練習ができなかった人や、ハーフマラソンの距離は走れない人などにとっては、一体感も味わえる良いとこ取りのイベント」と胸を張る。

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