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欧州サッカーをリモートビューイング

WOWOWと契約した。サッカー部に入っている中学2年の長男が「チャンピオンズリーグ(CL)を見たいんだけど」と言い出したのがきっかけ。欧州一のクラブを決めるCLが部内で話題になったらしい。BS(放送)でもオンデマンド(配信)でも視聴できて、どちらも月額は同じ。パソコンでもテレビでも見られるオンデマンドにした。

数日後の夜明け前、何やら騒々しいので目覚めたら、リビングでテレビがついていた。CL準々決勝チェルシー対レアル・マドリードのファーストレグ(第1戦)を、午前4時ごろに起き出したらしい長男が部活仲間と一緒に観戦中。一緒といっても、それぞれの家でテレビをつけて、スマホのアプリでグループ通話をするというオンライン方式だ。

パブリックビューイングならぬリモートビューイング。「ベンゼマ、えぐっ」「超次元サッカーやん」などと楽しそう。いいけど、叫ぶのはやめなさい。

そういえば…と思い出した。初めてWOWOWと契約したのもサッカー中継が理由だっけ。中田英寿さんがイタリア・セリエAのペルージャに移籍した1998~99シーズン。王者ユベントス相手のデビュー戦で2ゴールの衝撃は忘れられない。日本人選手が欧州のトップリーグで活躍する時代の到来。中継を見るのが楽しかった。

ところが、すぐにセリエAの放送権がスカパーに移る。当時住んでいたのがBS放送は映るけどCS放送は無理という集合住宅で、見たいのに見られない事態に。あのころオンデマンドがあったらなぁ…。

IT時代を生きる長男はその後も、有料映像配信サービス「DAZN(ダゾーン)」でプレミアリーグの首位対決を観戦したり、チームメートとのリモートビューイングを楽しんだりしている。ただ、肝心のチェルシー対レアルのセカンドレグ(第2戦)は、起きられずにぐうぐう。欧州サッカーの観戦につきものの眠気との戦いは、ハイテクでもどうにもできないか。(ライター 篠原知存)

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