23日午後に北海道の知床半島沖で発生した観光船「KAZU Ⅰ(カズワン)」の浸水事故で、海上保安庁のヘリコプターが同日夕、現場付近に到着し、周辺での確認を開始した。海上保安庁によると、現時点で手がかりは見つかっていない。
海が荒れているため、船の姿が確認しにくくなっているとみられる。現場は午後6時過ぎに日没を迎えるという。
第1管区海上保安本部(小樽)によると、通報があったのは、知床岬西側にある「カシュニの滝」付近。同本部は事故を受け、23日午後1時13分、「知床沖観光船中規模海難対策本部」を設置し、巡視船5隻、航空機2機を派遣して対応に当たっている。
一方、北海道斜里町のウトロ漁協によると、現場周辺の海域は午後に入って波が高くなり、漁船も午前のうちに戻る状態だったという。同漁協では漁船約10隻が待機、「海保から連絡があれば、現場に向かいたい」としている。