約8千件の戦争犯罪を捜査 ウクライナ検事総長明かす

21日、ロシア軍が事実上の制圧を宣言したウクライナ東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所で、破壊された管理棟の前に立つ親露派武装勢力の戦闘員 (ロイター)
21日、ロシア軍が事実上の制圧を宣言したウクライナ東部マリウポリのアゾフスタリ製鉄所で、破壊された管理棟の前に立つ親露派武装勢力の戦闘員 (ロイター)

【ロンドン=板東和正】ウクライナのベネディクトワ検事総長は22日までに首都キーウ(キエフ)で英スカイニューズ・テレビのインタビューに応じ、ウクライナ全土で民間人の殺害や性的暴行、子供のロシアへの強制移送など約8千件の戦争犯罪を捜査していると明らかにした。ベネディクトワ氏は、民間人の殺害などについて「露軍最高司令官(プーチン大統領)の戦略だ」と指摘し、あらかじめ計画されていたとの認識を示した。

スカイニューズ・テレビ(電子版)が22日、インタビュー内容を公開。ベネディクトワ氏はキーウ州だけで1000人以上の民間人が殺害されたとの情報があると述べた。

同氏は、ロシアはウクライナの都市を制圧できない場合、住人を脅す計画を立てていると分析。計画には、住人の殺害や性的暴行、拷問などが含まれているとした。

計画について、露軍最高司令官であるプーチン氏の戦略と指摘した上で「この戦争に責任があるのは、ロシアの大統領であることは誰もが知っている」と強調。「ウクライナ国家を破壊しようとするプーチン氏の計画だ」と非難した。

露軍が「ただ気に入らないだけ」の理由で民間人を殺害した膨大な数のケースがあるとも指摘した。

一方、ベネディクトワ氏は、露軍が制圧宣言したウクライナ東部の要衝マリウポリで「さらに多くの残虐行為が行われているのではないかと恐れている」と話した。露軍が街を包囲して攻撃を継続してきたマリウポリでは、戦争犯罪の証拠を集めるのが困難とみられている。同氏は「私は検事総長としてマリウポリにアクセスするべきだ」と述べ、現地捜査に強い意欲を示した。

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