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『医療法人 監査ガイドライン〈令和3年度版〉』「監事」にとって必読の書

『医療法人 監査ガイドライン〈令和3年度版〉』
『医療法人 監査ガイドライン〈令和3年度版〉』

『医療法人 監査ガイドライン〈令和3年度版〉』久保利英明・八田進二編集代表(財界研究所・5500円)

「昨今、医療法人や社会福祉法人での不祥事が後を絶たない。非営利組織を監査する『監事』に有益な本を作りたい」―。あるとき監査法人長(おさ)隆事務所代表の長隆氏からこんな問題提起が寄せられました。大企業に限らず、病院や介護施設などでも頻発する不祥事。これを防ぐための方策を考えたいという訴えです。そのためには監事を担う人の知識はもちろん、志や心構えが重要になります。

そこで、数多(あまた)の大企業で社外取締役や社外監査役を担ってきた弁護士の久保利(くぼり)英明氏と会計学の大家である八田進二氏に協力を仰ぎ、編集代表となっていただきました。

本書は2部構成。「第Ⅱ章」の資料編には医療法をはじめ、監事が使用する報告書などの様式や管理手引、会計基準、内部統制などを網羅。中でも医療法人の経営状況と会計監査の報酬が一目で分かる資料は必見です。

しかし、仏作って魂入れずでは困ります。久保利氏と八田氏にはそれぞれ「第Ⅰ章」にて「なぜ、今、外部監査の時代なのか?」「監査役監査から見た監事の使命」と題する論文をご執筆いただきました。監事に限らず、理事長や一般の方々をも奮い立たせるような内容です。

久保利氏は「監事は理事長に物申す存在。胆力が求められ、それ相応の報酬が求められる」と語り、八田氏は「監事は多くの利害関係者の利益を守る崇高な責任を自覚することが必要」と訴えます。本書により、健全な組織運営が実現されることを願います。

(『財界』編集部デスク 更山太一)

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