チェーホフを笑いに昇華 井上ひさし、メモから判明

故井上ひさしさんがチェーホフの全集に残したメモ=13日、山形県川西町
故井上ひさしさんがチェーホフの全集に残したメモ=13日、山形県川西町

作家の故井上ひさしさんがロシア人劇作家、チェーホフの全集に書き込んだメモを分析する試みが、井上さんの故郷・山形県川西町で進んでいる。「暗い」時代を背景にしたチェーホフ作品を昇華し、自身の作品の根幹にある「笑い」を見いだしていたことが判明。びっしりの文字で埋まったページもあり、研究員は「喜劇論の原点に迫る重要資料だ」と語る。

30代から手元に置いていたという18冊の全集は井上さんの没後、神奈川県鎌倉市の自宅書斎から川西町の遅筆堂文庫に収蔵され、研究員の井上恒さん(61)が昨年秋から調査を始めた。

全集の余白には、作品を読んだ日付や感想が丁寧に記されている。鉛筆やボールペンでのメモ、色違いのマーカーで引いた線…。繰り返し読んでいたことが分かる。

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