仏検察、ゴーン被告を国際手配

カルロス・ゴーン被告(桐原正道撮影)
カルロス・ゴーン被告(桐原正道撮影)

【ニューヨーク=平田雄介】米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は21日、フランスの検察当局が日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告=日本の金融商品取引法違反などの罪で起訴、国外逃亡中=ら5人を逮捕に向けて国際手配したと伝えた。パリ郊外ナンテールの検事局が同紙に明らかにしたという。

同紙によると、ゴーン被告は会長を務めていた仏自動車大手ルノーの会社資金数百万ユーロ(数億円)を不正使用した疑いが持たれている。他に手配された4人は、不正を助けたとされる中東オマーンの自動車販売代理店「SBA」の関係者。ゴーン被告はSBAを通じ、ヨット購入など個人的な目的でルノーの資金を流用したとみられている。

ゴーン被告は日本で起訴された後、楽器ケースに隠れて出国し、市民権を持つレバノンへ逃亡、日産がかつて購入した同国内の住宅で逃亡生活を始めた。

日本側は国際刑事警察機構(ICPO)経由でレバノン側に身柄拘束を要請しているが、レバノンは日本など犯罪人引渡条約の未締結国に対する自国民の引渡を禁じており、これまでのところ実現していない。

フランスに対しても同様とされるが、ゴーン被告はフランスの市民権も有している。レバノンは二重国籍者の扱いが曖昧との指摘もあり、ゴーン被告の渡仏が実現するかが注目される。

日仏の捜査に関し、ゴーン被告は「日本の司法制度は不公正だ」と主張する一方、フランスの司法制度は「信頼でき、自らの無罪を立証できる」と歓迎していた。逮捕に向けた国際手配が事実なら、ゴーン被告はフランスでも正式な容疑者となったことになるが、代理人はコメントを控えたといい、フランスで出廷する意思があるのか不明だ。同紙は「ゴーン被告の評価を落とす新たな法的打撃になる」と伝えている。

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