浪速風

言葉は身の文

「言葉は身の文(あや)」という。典拠は中国古代の歴史書『春秋左氏伝』とされる。「言葉はその人の人柄や品性を表す」という意味のことわざである。牛丼チェーン「吉野家」の常務が早稲田大学主催の社会人向け講座で発した不適切な発言にも、当てはまる気がする

▶常務は吉野家の若者を狙ったマーケティング戦略を「地方から出てきた右も左も分からない生娘がシャブ(薬物)漬けになるような企画」などと説明したとされる。参加者によるとみられるインターネットの交流サイト(SNS)への投稿をきっかけに、批判が殺到。吉野家ホールディングスは「人権・ジェンダー問題の観点から到底許容できない」として常務を解任した

▶当然だ。立場のある人物の自覚を欠いた言動は、許されるべきではない。企画をたとえるのに、なぜそんな話を持ち出すのか。世間に受け入れられると思っていたのであれば、うぬぼれにほかならない。「身から出た錆(さび)」と言える。

会員限定記事会員サービス詳細