仏大統領選 マクロン、ルペン両候補がテレビ討論 対露制裁で差、イスラム対応でも

テレビ討論に臨むフランスのマクロン大統領(左)と国民連合(RN)のルペン氏=20日、パリ近郊(AP=共同)
テレビ討論に臨むフランスのマクロン大統領(左)と国民連合(RN)のルペン氏=20日、パリ近郊(AP=共同)

【パリ=三井美奈】フランス大統領選で20日、マクロン大統領と極右「国民連合」のルペン候補が24日の決選投票に向け、テレビ討論会に臨んだ。放送後に民放テレビが行った世論調査では、「マクロン氏の方が説得力があった」と答えた人が59%でルペン氏を上回った。

2人は2時間半にわたり、ロシアのウクライナ侵攻やエネルギー政策、経済対策などを巡って真っ向から対決した。ルペン氏は「私は国民の声を代弁する」と切り出し、現政権を攻撃。マクロン氏は「フランスをもっと強く、環境重視の国にする」と述べ、データを示して、ルペン氏の矛盾を突く展開が続いた。

ウクライナ侵攻で、ルペン氏が同国への支持を訴えると、マクロン氏は「おかしいですね。あなたはロシアの権力に頼ってきたではないですか」と反論。ルペン氏が、2014年のロシアによるウクライナ南部クリミア半島併合を支持し、ロシアの銀行から資金を借り入れていたと指摘した。

これに対し、ルペン氏は「フランスの銀行は貸してくれなかった」と反論した。対露制裁は「石油輸入を禁じることには反対。仏国民に悪影響が及び、自殺行為だ」と反対した。

欧州連合(EU)については、ルペン氏が「まずはフランスの農家や産業を守るべきだ」と訴えた。マクロン氏は17年の前回大統領選の際、ルペン氏がユーロ圏離脱を掲げていたことに言及し、「あなたの政策はEU離脱につながる」と攻撃した。その上で、新型コロナワクチン供給や農業、防衛政策でEUの役割は大きいと主張した。

ルペン氏はまた、公共の場でのイスラム教徒のベール着用を禁止すべきだと主張し、「ベールはイスラム主義が押し付ける制服。女性を解放せねばならない」と持論を展開した。これに対し、マクロン氏は「そんなことをしたら内戦になる。政教分離とは、宗教と戦うことではない」と厳しい表情で批判した。

経済問題で、ルペン氏は「私は国民に金を返す」と述べ、ガソリンの付加価値税(VAT)を20%から5・5%に下げると公約。マクロン氏は「効果的な政策ではない」と反論した。

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